閉塞

9日目

就労をしてから1週間と2日が経った。もっとも、まだ研修期間のごく最初の部分を消化したに過ぎないから、労働者としてはまだ何もしていないに等しい(と、諸先輩方には言われるのだろう)が。

内定式や入社式のときは同期たちの姿は何かこぞって自分の社交性を誇示する競技でもやっているように見えて、私はそれにどうにか追随するだけですっかり困憊してしまうような状態だったけれども、幸いにして、連日顔を合わせるうちに、どうにかその中でも比較的力まずに過ごせる空間を見つけられるかもしれない、という展望を見出しつつある。

そうやって「普通」になっていけたらいい。

 

閉塞

研修の合間に同期が「本当はこんな所には来たくなかった」とこぼしたのを聞いて、にわかに閉塞感を感じたりしている。

この会社の初任給は平均と比べるとずいぶん高いし、相応に優秀な人たちが集まっているように感じるけれども、その先の賃金の伸び幅は小さいという話をしきりに聞くから、これから優秀な人から順に職を転じていくことになるのだろうかと思う。

さて自分がそれに倣うことができるかどうかと考えてみると、私は決して自分が劣った人間だと思ってはいないが、それはそれとして私はうつで、不眠で、社交不安障害で、その結果としてこれまでに退学、浪人、留年などの実績を重ねているから、より良い場所を探すどころか、今の席にしがみつくので精一杯になる蓋然性が高いように思う。

どういう身の振り方をすればいいかな。強みを活かすことを考えるならば、たとえば海外事業に手を挙げて、「イギリス語ができるエンジニア」としての実績を積んだりすれば、なにか良いオファーを得る足がかりになるかもしれない―私の肉体と精神がそれに耐えうるかは別として。

 

所感

とりあえず、毎日定時に帰ることができる限りにおいては、フルタイムワーカーとしてやっていくことができるような感触がある。日に1時間程度の残業ならば、まあ、なんとかなるかもしれない。それ以上は……、どうかな……。